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冬のカーライフ

BMW 320i(y93/E36/RHD)/コロナ 4WD(H1/AT175)/OPEL VITA GLS16V(y96/XG140/RHD)


私は寒冷地に住んでいます。

12月になると冬支度の話題が随所で持ち上がりますね。なんとなく、私の冬のカーライフを少し書いてみたいと思います。
ただ、私の住んでいるのが北海道の道北(どうほく−北半分の事です)ですから、少し極端な例になるかもしれません。話半分で見てもらえたらと思います。

まず、10月の末から11月になると初雪が降ります。この土地でのパターンとしては早めに初雪が降った場合は一旦すべてとけてしまい、ポカポカの日が続いたと思ったら数週間で本格的に降り積もります。11月末まで降らない場合は一気に降り積もってしまう場合がほとんどです。春まで雪がとけない状態を根雪(ねゆき)といいます。そんな感じの場所です。


冬支度といえばまずなんといってもタイヤでしょう。
10年程前にスパイクタイヤが条例で禁止(まったくダメではないのですが、事実上全面禁止といってもいい状態です)されてしまったので、すべての人がスタッドレスタイヤを使用(一部の心ない人と緊急車両はスパイクタイヤを使用)します。

こちらではタイヤの交換はほとんどの人が自宅前などで自分でやります。ジャッキアップして一本づつ。すべては車載工具で可能ですから特別に準備するものはありませんが、個人的にはクロスレンチだけはあったほうが良いと思います。だからホイールも冬タイヤ用(特別なものではありません)のを用意してあります。夏→冬と冬→夏で年間2回必ず発生するイベントですから。
ホイール1セットで毎シーズン組み替える手もありますが、タイヤを傷めるだけだし組み替えとバランス手数料もバカになりませんし。さらに自分で交換出来ませんし。

タイヤのチョイス(サイズ)も良く話題になりますが、一概には言えませんが冬タイヤはノーマルサイズが良いのでは無いでしょうか。
路面が日々刻々と変化して凸凹道や大きな段差が出来る事が多く、インチアップした扁平タイヤでは乗り心地も悪くホイルを傷めてしまう危険もあります。また、太いタイヤでタイヤハウスとタイヤとの間が狭くなるとタイヤハウスにこびりついた氷塊と干渉して危険です。
雪や氷も付きますから冬にカッコ付けてもしょうがないというのもありますし、だいいち低扁平のスタッドレスタイヤは非常に高価です。
細いタイヤの方が接地圧が高くなり効くという人が居ますが、それは昔の話(スパイク?)でスタッドレスタイヤは接地面積が広いほうが有利です。

私も夏タイヤはインチアップ(17インチ)していますが、冬タイヤはノーマル(205/60R15)よりも1サイズ細いもの(195/65R15)を履いています。これには数字のマジックがありまして、公称195なんですが、実際は203mmなのです。この辺は銘柄によるんですが。しかも、60と65では値段が一本数千円違います。

逆にVITAの場合、夏は標準サイズ(165/70R13)ですが、冬は幅広タイヤ(185/55R14)を履いています。接地面積を稼ぐため・・・ という事にしてあります(^_^;

スタッドレスタイヤでの雪上走行は慣れてしまえばそれほど苦になりません。
まず、圧雪路の効きは申し分ありません。ほぼ普通に走る曲がる止まるって感じです。

アイスバーンにも結構食らいつきます。最近のスタッドレスタイヤは本当によくなりました。「ザザーッ」と言いながらですがちゃんと止まってくれます。(もちろん滑りますよ(^_^; )

ミラーバーンは質によります。アイスバーンに近く効く場合もありますが、まったく制御不能の場合もあります。滑ってる音もしないような路面は非常に神経をすり減らします。

伏兵はシャーベット状の路面。砂の上を走ってるようなもので、そこそこ走れるので安心しがちですがイザという時に全然ダメな場合があります。この路面ではタイヤ表面のグリップなんてあまり役に立ちませんから。(暖かい地方はこれが恐いのでは??)

教習所で習う冬道の基本といえば「急」の付く操作はご法度。急発進、急ハンドル、急ブレーキ。
ただし、これらを利用して意図的に車の向きを変える事も出来ますから一概にダメではないんですけどね。ようは自分でコントロール出来るかということで。

FRの車は雪道は苦手とされています。実際、発進が一番苦手ですね。LSDの付いていない車種では片方のタイヤが空転(これがまた簡単になります)したら最後、全く前には進みません。その上、リアが左右に流れていくので具合が悪いです。同じ理由で急加速も出来ません。簡単に一回転しておわりです。これを利用して先に車の向きを変えてから交差点に突入する事も可能ですが危ないのでやっちゃダメです(笑)
また同じ原理で、普通に走っていても急に車の向きが変わる事があります。路面上に極端にμ(摩擦係数)の低い部分があると、そこでタイヤが空転してしまうためです。上り坂では特に平地よりアクセルを踏んでいますからなりやすいです。
でも、グリップが破綻した時でもリアが流れるだけなので、実はコントローラブルで乗りやすい。と、FRファンの人たちは言います。私もそう思います。

一方、4WD車の場合発進があまりにも普通(乾燥路とそれほどかわならない)なのと、走行中も安定してるので安心しがちですが止まる時は駆動方式はほとんど関係ありませんからその辺を理解していないと非常に危険です。また、一旦コントロールを失うと非常に恐い思いをします。滑った時に体勢を立て直しつつ、アクセルを緩めてしまわない度胸が必要です。
まあ普通にしていれば止まる事だけ心配していれば良い気楽な乗り物なんですが(^_^;

FF車は・・・ 個人的に、いまだに乗り方が分かりません。無理しないで乗りましょうとしか・・・

と、走りにくい冬道ですが、悪い事ばかりではありません。サイドターンやパワースライドでドリフト走行なんて、乾燥路ではそう滅多に出来ることではありません。これらが低速域で出来ちゃう雪上・氷上は非常に楽しいものです。ネガティブに考えないで、楽しんで走ればいいのです。
ちょっとケツを振るだけでニヤニヤしちゃいますよ、私は(^^;

とにかく冬道はすべては慣れですね。

もしも、幸運にも(??)引っ越しなどで、雪のない地域からこられた方には次のアドバイスを・・・

地元の人は結構強気で走っています。郊外では夏とそれほど変わらないスピードで流れているので、付き合っていたらたまりません。自信が付くまではマイペースで。
ただし、譲り合いの気持ちを忘れずに。結構イライラしますんで。


グッズの話もしましょうか。

まず、冬用のワイパーブレードです。夏用のは骨組みにゴムのブレードが付いているだけですが、冬用のものは骨組み全体がゴムのカバーで被われていています。これは骨組みが凍ってしまうのを防ぐためです。前の視界が確保出来ないのは危険極まりないので、これも必須です。

下が夏用ブレード、上が冬用ブレードです。

04wblade1.jpg (25209 バイト)

全体がゴムで被われていて、ブレードの高さも少し違います。

04wblade2.jpg (23570 バイト)

最近は除雪も行き届きほとんど出番が無くなりましたが、スノーヘルパーやスコップも積んでいる人が多いようです。スノーヘルパーは雪のぬかるみなどから脱出する時にタイヤと地面の間に噛ませてグリップを確保するための用具です。スコップはぬかるみの雪を掘り出して脱出を容易にするために使用します。私はどちらも積んでいませんが(^_^;(ダメな時はダメなんだという、潔さが(笑)

おっと。超絶に大事なモノを忘れていました。スノーブラシです。
車に積もった雪を掃い落としたり凍ったウィンドウをスクレーピングしたりするのに使用します。これがないと車を動かすことができません。

タイヤチェーンですか??
普通は大型のトラックの一部や特種車両にはスタッドレスのタイヤが無いのか、夏タイヤにチェーンを巻いて走っていますね。あと、希に運転に自信のない人の一部が使用しているようです。

「スキーに行くので、スタッドレスタイヤを買いました。チェーンは金属製と非金属製のどちらが良いでしょうか。」

・・・と言うようなのをよく見ますが。折角スタッドレスを履いているのにチェーンというのが私にはよくわかりません。


その他、以下のような気を使います。

まず、ウィンドウウォッシャー液も冬用のものを使用しないと凍ってしまって使用出来ないだけではなくタンクやポンプなどを破損させてしまいます。とりあえず-30度までオッケーな品を入れておけば安心という感じでしょうか。(-20/30/60の3種類が市場にあるようです)

人によってはエンジンオイルも冬は柔らか目のを入れたりしているようですが、私の場合は5W-30を通年使用しています。それでも寒い日は(-20度近くでの話ですが)セルの回り方も相当重いです。

それから、ご存じクーラントの濃度ですね。50%が相場のようです。普通に地元で整備を受けていればこの濃度になっているはずです。冬だからとイチイチ入替えるというのは聞いた事がありません。

あと、実はガソリンも寒冷地用は違うって知ってました??
添加剤が夏と冬とでは違うらしいです。まあ、普通に給油していれば問題無いんですけど。

こんな感じで冬のカーライフを送っている私です。
なかなか大変ですが、楽しい事も(少しは)あります。と、思わないとやってられません(^_^;


 

2001.12.22
2003.11(更新中)

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